2021年9月22日水曜日

夜明けのブレス



 好きな曲を何度も繰り返しきいたこともあれば、決して多い回数とはいえないのに強く印象に残っている曲もあります。チェッカーズの曲の中では断然「ギザギザハートの子守唄」が好きなんですが深く印象に残り続けた曲として挙げられるのは「夜明けのブレス」です。



夜明けのブレス

作詞・藤井郁弥 作曲・鶴久政治

1990.6.21.


夜明けのブレスを演奏しているステージを見たとき、とてつもなく静謐に感じられました。1990年のリリースだったのか、と改めて気づいたところです。その頃は仕事終わりに仲間とドライブによく出かけたんですが、BGMをかけまくるときと全く音楽を聴かずにいるときの両方がありました。音楽を聴かずに外の空気感とか風の気配を聴いていたというか。音楽がないと自然や人の呼吸のリズムだとか血液の速さのようなメロディを体が感じていた気がします。カセットテープの音楽がない状態だからこその自然な音。で、車窓の彼方に空、ちらちらと海。夜明けを見たことがあったかどうかは定かではないですが、「夜明けのブレス」を聴くと『ああ、車で海に行って夜明けに流れてたなあ』なんていう気がしてくるわけです。心地良い錯覚。


実際に見ていたのは地下鉄から地上に出たときに見た朝の空と職場近くの海と運河の色。あの当時の日常の記憶と入り混じって、不思議な気分で聴き返しました。そうそう、チェッカーズ公式チャンネルが開設されたのでMVを見たところです。











written by 水瀬次郎