あなたは「味」を思い出すことができますか?
いきなりですが、私は得意ではありません。
「味」を思い出すのは、とてもとても難しいです。
味を、覚えています。
なので「きっかけ」があれば、
「そう! この味」
となるのですが、
ただ記憶のなかを旅しているだけでは、
いまいちピンとこないのです。
覚えているけれども、思い出すのは難しかったりします。
だから「あの味だよ」と、
味そのものを思い出せるひとが、うらやましいというか、
すごいな、そうなんだ、と感嘆してしまいます。
先日、話題になっているのを見かけたのが、
東京・神保町のキッチン南海です。
最初は、
『閉店のニュースか。
たくさんの人に愛されているお店なんだな』
くらいの、あっさりとした感覚でした。
が。
『ひっょとして、行ったことあるかも!?』
という感覚に。
キッチン南海は、「黒カレー」が有名みたいです。
私が食べたのは、たぶん他のメニューでしょう。
思い浮かんだのは、
お魚系のフライと、大盛りな感じのキャベツ。
やたらと「おいしい!また食べたい」と思ってしまう、
ソースだったか、ドレッシングだったか。
私は甘口のカレーが大好きなので、
正直なところ「からい」のは苦手だったりします。
振り返れば、何度かカレー店に出かけていますし、
激辛カレーを注文したこともあるのですが、
基本的にカレーは「甘口」派です。
カレー専門店ではカレーを食べます。
でも、他に選択肢があるのなら、
たいてい「(カレーではなく)おいしそうなもの」を選んで来ました。
あくまでも自分視点での「おいしそうなもの」であり、
とりあえず正解を求めずに「直感で!」選ぶ傾向が強かったです。
キッチン南海では、黒カレーを食べたことがあるでしょうか。
ひとりで入って食べたときは、カレーは選んでいないでしょう。
でも、誰かと入ったこともあるのであれば。
もしかすると。
記憶は、あいまい。
カウンターで食べた記憶がありますし、
あれ? テーブル席でも食べたことがあるような。
相席だったかもしれませんね。
どんな味だったか、思い出そうとしている自分がいました。
神保町に60年続いた洋食屋「キッチン南海」ここの黒いカツカレーはマジ日本一うまいカレーだった。この名店が26日に終わりを迎えたのだ。駆けつけられないから、作ることにした。キッチン南海60年の歴史に自分を重ねさせて頂き、渾身の黒カレー蘇らせた!
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) June 27, 2020
今日の日記です。https://t.co/7MWNvn0cxD
学生と本の街、東京 神田で50年以上にわたってカレーを提供してきた老舗洋食店が26日、最後の営業日を迎え、閉店を惜しむ多くの客が訪れています。https://t.co/5P8GyA2vv9#キッチン南海 pic.twitter.com/VbC7L1AEIg
— NHKニュース (@nhk_news) June 26, 2020