先日、と言ってもG.W.明けの週のことですが、4/1付けで異動があり、グループから異動した人、グループへ異動してきた人の歓送迎会込みのグループの親睦会が開催されました。
2ヶ月前の異動、1ヶ月前の親睦会、これを先日と言っていいもんか?というのはさておき。
で、新しく異動してきたのは職位は1つ上だけれどもわたしと同期、そしてわたしと同じ福岡県出身者。「実家がどこ」と言えばお互いにわかる範囲。
ということで、仕事場で普段から博多弁で話してくれとお願いされたものの、それまで主に愛知県出身者に意味が通じる&尊敬語・丁寧語を使っていたので、仕事場での日常会話でそうそう博多弁に切り替わりにくいのが実情。
ただ、この親睦会のときに、関東などほかの地域出身の人に向かって「この言葉わかる?」とやってたら意外とスラスラと博多弁が出てきました。三つ子の魂百まで、だね。
ということで唐突ですが、ここで博多弁クイズ。
いまから、(1)単語問題、(2)文章問題を出題します。
それぞれ、どういう意味かわかりますか?
生粋の博多弁とまでは言えないかもですが、それでも生まれて18年間、福岡市近郊の博多弁エリアで育ったわたしが日常的に使っていた言葉です。よその地域で使われるものもありますね。
解答は下のほうにあります。
問1.単語問題(1問:5点)
次の単語の意味を答えなさい。(難易度はランダム)
① しゃーしい
② はわく
③ こまめる
④ いっちょん
⑤ からう
⑥ えずい
⑦ なおす
⑧ おらぶ
⑨ かべちょろ
⑩ いぼる
次の単語の意味を答えなさい。(難易度はランダム)
② はわく
③ こまめる
④ いっちょん
⑤ からう
⑥ えずい
⑦ なおす
⑧ おらぶ
⑨ かべちょろ
⑩ いぼる
問2.単語問題(1問:5点)
次の文章を訳しなさい。(難易度はランダム)
① わたしもかたらせて。 (わたしもかたせて。わたしもかたして。)
① わたしもかたらせて。 (わたしもかたせて。わたしもかたして。)
② 「とっとーと?」 「とっとーと。」
③ なんばしょっと? (なんしようと?)
④ いくよ? さんのーがーはい。
⑤ 「いつくる?」 「もうくるけん」
⑥ あげなやつ、うてあわんほうがよかよ。
⑦ しーしーしー。
⑧ てれんぱれんせんと、はよきんしゃい。
⑨ さっちがいかんでんよかやろ。
⑦ しーしーしー。
⑧ てれんぱれんせんと、はよきんしゃい。
⑨ さっちがいかんでんよかやろ。
⑩ どげんでんよかばってんが。 ← わたしはこれをよく使います(苦笑
問3.特別問題(ボーナス:50点)
次の文章をつっかえたり途切れたりすることなく早口で3回言いなさい。
おっとっととっとってっていっとったとになんでとっとってくれんかったとっていっとーっと。
さて、あなたは何点取れましたか?
【解答】
問1
① しゃーしい
→ うるさい
「しゃーしか」などと使います。「せからしか」のほうがイライラ感が増してます。
② はわく
→ 掃く
「ほうきではわく」などと使います。
③ こまめる
→ 両替する
昔は西鉄バスに乗るのに、お札を小銭にこまめる必要がありましたね。
④ いっちょん
→ 全然
「いっちょんわからん」のように否定形で使われます。
⑤ からう
→ 背負う
「ランドセルをからう」などと使います。「ランドセルを背負う」と言ったことないですね。
⑥ えずい
→ 怖い
「あの先生、えずかー」などと使います。心霊現象などで怖い場合にも使います。
⑦ なおす
→ 片付ける
「これ、なおしとって」と言われた場合、シチュエーションや前後の文脈、雰囲気などで❝片付ける❞なのか、❝修理する❞なのか判断が必要です。
⑧ おらぶ
→ 叫ぶ
「おらぶ」は年配の方しか使わないようになってきてるかな?
⑨ かべちょろ
→ ヤモリ
夜中に家の外壁をかべちょろがちょろちょろ動いていました。
⑩ いぼる
→ (ぬかるみなどに)足がはまる
「いぼる」を関西で使うと、鳥肌(さぶいぼ)が立つと間違われることが多かったですね。
問2
① わたしもかたらせて。 (わたしもかたせて。)
→ わたしも仲間に入れて。
「かたす」が❝仲間に入れる❞です。何かを語りたいわけではないです。
② 「とっとーと?」 「とっとーと。」
→ 「(席など)取ってますか?」 「取ってます?」
→ 「(席など)取ってますか?」 「取ってます?」
これは有名ですね。ちなみに、語尾があがると疑問文、語尾がフラットもしくは下がると肯定文です。
③ なんばしょっと? (なんしようと?)
→ 何しているのですか?
これはなんとなくわかりそうですね。ですが、「なんばしょっと?(なんしようと?)」だけで「何してるの?」、「何してくれてんの?」、「遊ぼう」、
「早くして」など複数の意味があります。
④ いくよ? さんのーがーはい。
→ いくよ? いっせーのーせ。
安全作業には掛け声で呼吸を合わせることが大切ですね。「タイミングがとれん」と文句を言われたことがありますが、
「さん・のー・がー・はい」、「いっ・せー・のー・せ」、「いち・に・さん・はい」・・・同じですよね?
⑤ 「いつくる?」 「もうくるけん」
→ 「いつ来る?」 「もう行くよ」
「くる」は❝来る❞場合も❝行く❞場合にも使います。相手を基準に考える『come』と同じでしょうか?
⑥ あげなやつ、うてあわんほうがよかよ。
→ あんなやつ、相手にしないほうがいいよ。
→ あんなやつ、相手にしないほうがいいよ。
「うてあわん」の若い人は使わくなりましたね。
ちなみに、こそあど言葉ではないですが、「こんな、そんな、あんな、どんな」は博多弁だと「こげん、そげん、あげん、どげん」です。
⑦ しーしーしー。
→ (早く)おしっこしなさい。
博多弁でおしっこを「しーしー」と言い、幼い子供に早くおしっこさせるときに使うことが多いです。
浅香唯さんの曲『C-Girl』のサビで「C-C-C!」とありますが、全然違います。
⑧ てれんぱれんせんと、はよきんしゃい。
→ だらだらしてないで、早く来なさい。
→ だらだらしてないで、早く来なさい。
「てれんぱれん」もほとんど使われなくなってますね。
博多弁で「~しんしゃい」だと命令になりますが、「~しんしゃる」は敬語です。
⑨ さっちがいかんでんよかやろ。
→ 必ずしも行かなくてもいいでしょ。
「さっちが」が❝必ず❞の意です。
なお、博多弁で否定する場合、「ん」を使うことが多いです。「いかん=行かない」、「こん=来ない」。
⑩ どげんでんよかばってんが。
→ どうでもいいけど。
標準語だと短いのに、博多弁だと長くなることがあります。また、濁音が多くなります。
問3
おっとっととっとってっていっとったとになんでとっとってくれんかったとっていっとーっと。
→ (お菓子の)おっとっとを取っておいてと言ってたのになんで取っておいてくれなかったのと言ってるの。
→ (お菓子の)おっとっとを取っておいてと言ってたのになんで取っておいてくれなかったのと言ってるの。
博多弁の早口言葉として有名ですね。冒頭に「おとうとに(弟に)」が付く場合もあります。
『おっとっと』のほかに『キットカット』ver.もあります。
⇒ キットカットかっとかんといかんかったとにあんたがかっとかんかったけんいかんかったとよ。
キットカットを買っておかないといけなかったのに、あなたが買わなかったから、駄目だったんだよ。