6月14日(金)付のYahooニュースより
フィギュアスケートで「バク宙」と言えば『バックフリップ』のこと。
遡ること1994年、わたしの大学受験二次試験前期日程はリレハンメルオリンピックのクライマックス間近であった2月25日(金)、26(土)。
地元の大学ではなかったので、前日に現地入り、試験が終わった後も少しゆっくりしてから帰ろうということで2月24日(木)~27日(日)の日程でホテルに宿泊していました。
そのうち、2月13日~2月25日でフィギュアスケートが開催されていました。
ということで、受験のために前日入りして宿泊していたホテルでなんとはなしに見ていたのがフィギュアスケート。
二次試験前日にあがいてもどうもならんて。
リレハンメルオリンピックのフィギュアスケートと言えば、リンクの縁に右足スケート靴を載せ泣きながら靴紐の不具合を訴えたトーニャ・ハーディング選手を思い出す方もいらっしゃるのでは・・・・・・古いか。
https://www.youtube.com/watch?v=63flkf3S1bE 2:30辺りです。
さて、このフィギュアスケートで目を惹いたのが男子:フィリップ・キャンデロロ選手と、女子:スルヤ・ボナリー選手。二人ともフランス出身のシングルの選手です。
キャンデロロ選手は銅メダル、ボナリー選手は4位でした。
でだ、目を惹いたのは競技中ではなく、26日のエキシビション。
エキシビションは上位入賞選手によって採点や順位付けを伴わない演技です。
二次試験も終わり、次の日帰るまでゆったりするか、ということでエキシビションを見ていたのですが、
キャンデロロ選手
https://www.youtube.com/watch?v=8KGOHALY32Q
ボナリー選手
https://www.youtube.com/watch?v=qwlThF8tQz8
両選手ともバックフリップを披露。
しかもボナリー選手は若干不安定になったものの片足での着氷。
「氷の上でこんなことできるんだ」と衝撃的でした。
同年12月のNHK杯のエキシビションではこの二人が即席のペアを組み、二人同時にバックフリップ。
https://www.youtube.com/watch?v=vKp4qSbvul4
バックフリップは1976年のインスブルックオリンピック以来、国際スケート連盟(ISU:International Skating Union)の競技会では禁止されていました。
表向きの公式な理由としては、スケートでのジャンプは片足で着氷するのが前提なのに対し、バックフリップは両足で着氷するから。そういう意味ではボナリー選手のバックフリップは片足着氷なのでジャンプの前提を満足しているとも思えますが、一方で非公式な理由としては、選手にもリンクにもあまりにも危険だから。
硬い氷の上だから危険ですよね。
ということで競技の中では禁止技ですが、何をやってもいい(と書くと語弊があるかもですが)エキシビションではやってヨシ。
で、冒頭の記事に戻るのですが、今年3月の世界選手権男子フリーで、アダム・シャオ・イム・ファ選手(フランス)がバックフリップを披露したものの、禁止技なので禁止技のため2点減点。
そのバックフリップを「2024-25年シーズンからはバク宙をした選手は、もうペナルティーを受けることはない」とISUが説明。
ただここで注意しないといけないのが減点されないだけであって、バックフリップは基礎点がある技ではないため技術点(テクニカルメリット)はなく、荒川静香選手のイナバウアーのように演技面で評価されるだけかもしれないです。
ただ、見た目は派手ですごいですよね。
余談ですが、プロレスにも『バックフリップ』という投げ技があります。
手順は、
①相手の右手首を左手でつかみ、相手の右脇下に自らの頭を差し込む。
②相手の右腿を左腕で抱え、そのまま相手を自らの肩の上にうつぶせの状態に抱え上げる。
③相手を担いだまま後方に飛び上がるように倒れ込む。この時、両脚がマットから離れ空中に両者浮かんだ状態を作る。
④相手を背中からマットに叩きつける。この時自らの背中で相手の胸、腹を押しつぶす。
https://www.youtube.com/watch?v=dsLsVXA2Ee4
という流れです。
応用技として相手をコーナー最上段に座らせて自身もセカンドロープに登って仕掛ける雪崩式や走ってきた相手に仕掛けるカウンター式などがあり、アブドーラ・ザ・ブッチャー選手やアニマル浜口選手、曙選手などが使用していました。