2024年4月15日月曜日

土浦城東櫓:江戸時代の技術と現代工法が融合した建築の魅力

原題:土浦城の東櫓は江戸時代の技術と現代工法がミックスされた建築実例 

土浦城の櫓は、東と西にあります。

いずれも土塁の上に築かれているのが特徴です。
今回は東櫓を取り上げます。
The turrets of Tsuchiura Castle are in the east and west. All of them are characterized by being built on earthworks. This time, I will take up the east turret.

江戸と現代のミックス
A mix of Edo and modern times

東櫓は、1988年に、「江戸時代の建築技術」と「現代工法」がミックスされて、復元されました。
The east turret was restored in 1988 by mixing "building technology from the Edo period" and "modern construction method".



東櫓は、土浦市立博物館の別館としても親しまれてます!
The east turret is also popular as an annex to the Tsuchiura City Museum!

木造本瓦葺き 二階建て(二層二階)
入母屋造り

1階 梁間 4間 × 桁行 5間 = 20坪
2階 梁間 3間 × 桁行 4間 = 12坪

延床面積 32坪(約111.1m2
※1間=約1.86mで換算

土浦市周辺で販売されている建売分譲住宅が 100~115m2くらいです。
東櫓は、一戸建て住宅の延床面積と、ほぼ同じくらの規模と考えることもできます。
The number of built-for-sale houses sold around Tsuchiura City is about 100-115m2. The east turret can be thought of as about the same size as the total floor area of a single-family house.

建築技術と工法の継承は一戸建てにも活かされている
The inheritance of building technology and construction methods is also utilized in single-family homes

茨城県では、「破風」のデザインに趣向を凝らした建築実例が豊富です。
一般住宅の一戸建てにも、「城に見える」ような佇まいが、昭和から平成にも、かなり建築され続けています。
In Ibaraki Prefecture, there are abundant architectural examples with elaborate designs for "gables". From the Showa era to the Heisei era, the appearance of a single-family house that looks like a castle has continued to be built.

注文住宅の工務店で継承されている技術
Technology inherited at custom-built home construction shops

多くは地元の注文住宅の工務店が取り扱っていて、注文住宅ならではの「アフターケア」が充実しているのがポイントです。
何世代にもわたって、定期的にメンテナンスが行われ、適切な時期を選んで修理や修繕も行なわれます。

Most of them are handled by local custom-built home construction shops, and the point is that the "aftercare" unique to custom-built homes is substantial. Regular maintenance is performed for generations, and repairs and repairs are also carried out at the right time.

修繕のタイミング
Timing of repair

壊れてしまった場合は、すぐに修理する必要がありますが、壊れていない状態で修繕するには、予算の問題もあって決断するのが大変ですよね。
けれども経年劣化を見極めて、壊れてしまう前に次の修繕を始めたほうが、建物へのダメージが少なくなります。
長持ちさせたいなら、定期メンテナンスと、適切なタイミングでの修繕が重要。そのほうが長い目で見て、経済的です。

If it breaks, you need to repair it immediately, but it is difficult to make a decision to repair it in an unbroken state due to budget issues. However, it is better to identify the deterioration over time and start the next repair before it breaks, so that the damage to the building will be less. If you want to make it last longer, regular maintenance and timely repairs are important. That is more economical in the long run.

一戸建てを長い目で見ることができるなら
If you can see a detached house in the long run

ひとつの住まいに、長く住み続ける。なかなか簡単ではないですよね。
建物を長持ちさせたいなら、定期メンテナンスと、壊れる前に修繕していくのが理想的です。
ただし、あくまでも『長い目』で見た場合です。
仕事の都合で転勤になったり、マイホームを売却する可能性が高いと、『とりあえず30年でいい』と考えるのも無理からぬ話。
長い目で見たほうが経済的にはお得なのですが、仕事や生活スタイル、収入などの不安要素があると、そうも言っていられないのが現実です。
インターネットとAIの普及、さらにさらなる進化に伴って、いまより洗練されたスタイルで職住近接が増えていけば、「長い目」で見られるようになるかもしれません。

Continue to live in one house for a long time. It's not easy, isn't it? If you want your building to last longer, it's ideal to have regular maintenance and repairs before it breaks. However, this is only the case when viewed in the "long term". If there is a high possibility that you will be transferred or sell your own home due to work reasons, it is not unreasonable to think that "30 years is fine for the time being". It's economically advantageous in the long run, but the reality is that you can't say that if you have anxiety factors such as work, lifestyle, or income. With the spread of the Internet and AI, and further evolution, if the proximity to work and residence increases in a more sophisticated style, it may be seen in the "long term".


壊れていないときこそメンテナンス
Maintenance only when it is not broken

住宅が完成して終了とするのではなく、むしろ住宅が完成して暮らし始めてからが「メンテナンスの始まり」です。
工務店と良好な関係を維持すれば、世代を超えてメンテナンスし続けてもらえます。
建物が壊れていないときこそ、メンテナンスが大切です。壊れていなければ、修理の必要がないので、ほぼ無料。経年劣化を早期発見できるので、劣化しきってしまう前にリフォームの時期を決められます。リフォームコストを軽くできますよ。
一戸建ては、「木造建築30年が寿命」と言われていますが、注文住宅の世界では「しっかりとした構造体で、100年以上、住み続けられる」のです。
もちろん、建売分譲住宅でも、メンテナンスが行き届いていれば、30年を超えても安全に暮らし続けられます。
Rather than completing the house and ending it, the "maintenance begins" after the house is completed and you start living. If you maintain a good relationship with the contractor, you will be able to maintain it for generations to come. Maintenance is important when the building is not broken. If it's not broken, it doesn't need to be repaired, so it's almost free. Since aging deterioration can be detected early, you can decide the time of remodeling before it is completely deteriorated. You can reduce the remodeling cost. It is said that a detached house has a lifespan of 30 years for a wooden building, but in the world of custom-built houses, it has a solid structure and can continue to live for more than 100 years. Of course, even in a built-for-sale house, if it is well maintained, you can continue to live safely for more than 30 years.

棟梁や大工とのつながりがあると理想的
Ideal to have a connection with a builder or a carpenter

新築の一戸建ては高いです。
けれども、中古住宅は、手頃な価格帯が豊富です。
そんな中古住宅を、「改善」「リフォーム」「リノベーション」する方法も人気があります。
注文住宅の工務店は、棟梁や大工と密接な関係があるので、住宅完成後も相談相手になってもらえます。
一戸建て住宅を「商品」として販売して完了する「建売分譲」のスタイルだと、誰が設計したのか、誰が施工したのか、設計図と仕様書が残されているのかなど、時間が経過すればするほど「わからなくなる」ことが多いです。
工務店でも、ハウスメーカーでも、どちらを選ぶにしても「棟梁や大工とつながりがあるか」「施工者の名前と顔がわかるか」に注目してみませんか。
中古住宅は、手頃な価格帯が豊富です。が、本格的なリフォームは、それなりの価格がします。
「長い目で見られる」「棟梁や大工と連携できる」「施工者がわかっている」そんな住宅ならば、中古住宅でも長持ちしやすいです。なので、同じように見える中古物件でも、「注文住宅の工務店が建築施工した建物」は、とてもお買い得です。もちろん、建築者・施工者と連絡が取れて、引き続きメンテナンスを担当してもらうことも重要になります。

Newly built single-family homes are expensive. However, pre-owned homes are well priced. The methods of "improving," "remodeling," and "renovating" such used homes are also popular. The custom-built house construction shop has a close relationship with the builder and the carpenter, so you can consult with us even after the house is completed. With the style of "built-for-sale", which is completed by selling a detached house as a "product", who designed it, who constructed it, whether the blueprints and specifications are left, etc. The more often I don't understand. Whether you choose a construction shop or a house maker, why not pay attention to "whether you have a connection with the builder or carpenter" and "whether you know the name and face of the builder". Second-hand homes offer a wide range of affordable prices. However, full-scale remodeling has a reasonable price. If it is a house that can be seen in the long run, can cooperate with a builder or a carpenter, and the builder knows, it is easy to last a long time even in a second-hand house. Therefore, even if the used property looks the same, the "building constructed by a custom-built house construction shop" is a great bargain. Of course, it is also important to get in touch with the builder / constructor and have them continue to be in charge of maintenance.

土浦城東櫓は江戸時代の建築技術が現代によみがえった実例
Tsuchiura Castle East Tower is an example of the modern building technology of the Edo period.


土浦城の東櫓は、城郭の復元であると同時に、伝統的な技術を継承した建築実例。次の世代への継承です。
歴史的な建造物の復元は、観光資源になります。同時に、伝統的な技術の継承に、とても役立っています。
建築技術の継承は、建築の現場で。技術は、観光資源の城にも、市街地の住宅にも応用されます。良い意味での相互作用ですね。
さらに最新の研究成果が反映されたり、技術と工法も進化しています。耐震性や耐久性は、さらに向上していくと思います。住まいの断熱性が向上すれば、冷暖房効率が良くなるので光熱費節約の効果が大きいです。
The east turret of Tsuchiura Castle is an architectural example that inherits traditional techniques as well as the restoration of the castle. Inheritance to the next generation. Restoration of historic buildings will be a tourism resource. At the same time, it is very useful for inheriting traditional techniques. Inheriting building technology is at the construction site. The technology will be applied to both castles of tourism resources and housing in urban areas. It's a good interaction. Furthermore, the latest research results are reflected, and the technology and construction methods are also evolving. I think that earthquake resistance and durability will be further improved. If the heat insulation of the house is improved, the cooling and heating efficiency will be improved, which will greatly save the utility bill.

【2024年4月加筆】
[Updated April 2024]

土浦城の歴史

土浦城は、茨城県土浦市に位置する城で、戦国時代から江戸時代にかけて重要な役割を果たしました。城の起源は戦国時代に遡り、小田氏や佐竹氏の支配下にありましたが、関ヶ原の戦い後には徳川家康の譜代大名である西尾氏が城主となりました1。その後、松平信興による大規模な改修が行われ、現在の形に整えられました2

東櫓の役割と特徴

東櫓は、もともと城の防御拠点としての役割を果たしていました。物見や武器庫としての機能を持ち、さらに貴重品を保管する文庫蔵としても利用されていたと考えられます1。明治時代の火災で一度失われましたが、平成10年(1998年)に復元されました3

江戸時代の建築技術

復元された東櫓は、江戸時代の建築技術を忠実に再現しています。木造本瓦葺きの二階建てで、入母屋造りの構造を持ちます。1階は4間×5間(約20坪)、2階は3間×4間(約12坪)で、総面積は約32坪(約111.1平方メートル)です1。このような伝統的な技術を用いることで、当時の建築様式や技術を後世に伝えることができます。

現代工法の導入

復元にあたっては、現代の工法も取り入れられました。例えば、耐震性を高めるための補強や、現代の建築基準に適合するための改良が施されています。これにより、歴史的な価値を保ちながらも、安全性や耐久性を確保しています3

観光情報

土浦城の東櫓は、現在では土浦市立博物館の付属展示館として公開されています。博物館と共通の入館料で見学することができ、館内では土浦城の歴史や文化について学ぶことができます1。また、東櫓の2階からは亀城公園の美しい景色を一望することができ、訪れる人々にとって魅力的な観光スポットとなっています3

最新情報(2024年4月時点)

2024年4月時点での最新情報として、土浦城では新たな展示やイベントが計画されています。特に、江戸時代の生活や文化を体験できるワークショップや、現代の技術を用いたインタラクティブな展示が注目されています。これにより、訪れる人々がより深く歴史を学び、楽しむことができるよう工夫されています1

アクセスと利用案内

土浦城へのアクセスは、JR常磐線の土浦駅から徒歩約15分と非常に便利です。博物館の開館時間は9:00から16:30までで、月曜日と祝日の翌日、年末年始は休館となっています。入館料は一般200円(団体割引あり)、高校生以下は無料です1

まとめ

土浦城の東櫓は、江戸時代の建築技術と現代工法が融合した貴重な建築物です。その歴史的背景や建築技術、現代の改良点について詳しく知ることで、訪れる人々はより深い理解と感動を得ることができるでしょう。最新の展示やイベント情報もチェックして、ぜひ訪れてみてください。

1: 土浦市立博物館 2: 市街地に残る数少ない関東の城 土浦城 3: 土浦城東櫓(土浦市)うぃーくえんど茨城

この情報が、土浦城の東櫓に関する理解を深める一助となれば幸いです。何か他に知りたいことがあれば、遠慮なくお知らせください。


written by 水瀬次郎

オリジナル投稿:2019年4月15日

2 件のコメント:

  1. 日光東照宮などは永久にメンテナンスし続けていますね。

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    1. アップデートごとの変化も楽しめますよね。

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