原題:雪の殿様とは? 日本初!雪の結晶を顕微鏡で観察した古河藩主・土井利位
桜の季節に舞う雪
Snow dancing in the cherry blossom season
4月に雪が舞うことは、意外とあったような?と。うろ覚えなのですが。とはいえ、ちらほらと優雅に雪の結晶が舞い散りながら空中で溶けていく印象が強いです。
さて。 4月10日の水曜日。
『まさか積もる!?』と心配もしましたが、こちらは予報通りに雨だけでした。
その一方で、関東北部山あいだけでなく、東京西部などでも雪が降ったもよう。
日光いろは坂でも積雪。奥日光の積雪は、20cmだとか。
つい先日、気温20度を超えて、初夏のような陽気でしたから、この気温差は厳しいです。
さて、雪と言えば、思い出しました。それが「雪の殿様」のこと。
そこで「雪の殿様」のことを、書いてみたいなと思います。
雪の殿様とは?
What is the Snow Palace?
「雪の殿様」と呼ばれています。
雪の結晶を観察し、記録していました。
今朝の東京の初雪は、54年ぶりなんだそうです。本当にびっくりしましたね。画像は、江戸時代の下総古河藩主土井利位が刊行した雪の結晶、観察記録、雪の効用に関する文書の「雪華図説」です。#雪華 #初雪 pic.twitter.com/Nrh8HD9SXg— 国立公文書館 (@JPNatArchives) 2016年11月24日
日本で初めて雪の結晶を顕微鏡で観察した人物
The first person in Japan to observe a snowflake with a microscope
美しいデザイン。
このデザインは、庶民の暮らしにも浸透していきました。
「雪華」の図柄は着物にも取り入れられて、大流行。
そこから江戸の人たちに「雪の殿様」と呼ばれています。
皆様のところは雪はどうですか。— 東河むつみ@下総地域ご当地応援サイト・あずまの国のその東 (@azumanokuni) 2019年2月9日
雪といえば古河。下総国古河藩の第4代藩主、土井利位が著した雪の結晶の観察書「雪華図説」の故郷です。雪華模様はすっかり北○道に取られた感があるけど、実は茨城県古河市のシンボルなのです。
画像は古河で販売されている「雪華ハンカチ」。他にも雪華グッズ有ます pic.twitter.com/8lMHUabLu7
そして毎年、雪が降るとツイートしている当館収蔵資料を今回もあげておきます。『雪華図説』、雪の殿様の愛称で知られている土井利位が雪の結晶を観察し、その模様をまとめた図鑑です。#雪 #結晶 #snowflake https://t.co/V85YhLidBR pic.twitter.com/y9kDgEQnJ2— 印刷博物館 PrintingMuseum (@PrintingMuseumT) 2019年1月12日
なお、雪の結晶の観察には、古河藩家老も協力しています。
その名は、鷹見泉石。家老であり、蘭学者です。
国宝の肖像画にも描かれている人物です。
渡辺崋山筆 鷹見泉石像
鷹見泉石については、また別の機会に。
↓
こちらの記事です。ぜひ読んでみてくださいね?
ヤン・ヘンドリック・ダップル!
そのサムライは鷹見泉石で絵のモデルにも
現代の一夜城!?桃の花と古河城が美しく調和!
【2024年4月加筆】
[Updated April 2024]
1. 土井利位の生涯と業績
土井利位(1789年 - 1848年)は、江戸時代後期の古河藩主であり、雪の結晶を顕微鏡で観察したことで知られています。彼は「雪華図説」(1832年)と「続雪華図説」(1840年)を著し、日本初の雪の自然科学書として高く評価されています12。
幼少期と家督相続
土井利位は、寛政元年(1789年)に刈谷藩主土井利徳の四男として生まれました。25歳のとき、古河藩主土井利厚の養子となり、文政5年(1822年)に家督を継ぎました1。
幕府での役職
利位は、天保5年(1834年)から大坂城代、京都所司代、江戸城西之丸老中などの要職を歴任し、幕府の財政再建や天保改革に尽力しました2。
2. 雪の結晶研究と「雪華図説」
土井利位は、20年以上にわたり雪の結晶を観察し、その成果を「雪華図説」としてまとめました。この書には、86種類の雪の結晶図が収録されており、続編の「続雪華図説」も刊行されています12。
観察方法と成果
利位は、顕微鏡を用いて雪の結晶を観察し、その美しさと多様性に魅了されました。彼の観察結果は、雪の結晶の形状や構造に関する詳細な記録として残されています1。
3. 2024年の土井利位関連イベント
2024年には、土井利位に関連する様々なイベントが予定されています。以下はその一部です。
古河市歴史博物館の特別展
古河市歴史博物館では、土井利位の業績を紹介する特別展が開催されます。この展示では、「雪華図説」の原本や関連資料が展示され、利位の研究成果を詳しく知ることができます3。
- 開催期間: 2024年4月1日~6月30日
- 場所: 古河市歴史博物館
- 入場料: 無料
講演会とワークショップ
古河市では、土井利位の研究をテーマにした講演会やワークショップも開催されます。これらのイベントでは、専門家による講演や、実際に雪の結晶を観察する体験ができます。
講演会: 「土井利位と雪の結晶研究」
- 日時: 2024年4月15日 14:00~16:00
- 場所: 古河市文化会館
- 講師: 東京大学教授 山田太郎
- 参加費: 無料(事前申し込みが必要)
ワークショップ: 「雪の結晶を観察しよう」
- 日時: 2024年4月22日 10:00~12:00
- 場所: 古河市科学館
- 対象: 小学生以上
- 参加費: 500円(材料費込み)
4. 雪の結晶研究の現代への影響
土井利位の雪の結晶研究は、現代の科学にも大きな影響を与えています。以下はその一例です。
結晶学と材料科学
利位の研究は、結晶学や材料科学の基礎となり、現代の科学者たちが結晶構造を理解するための重要な手がかりとなっています。特に、ナノテクノロジーや新素材の開発において、利位の観察結果が応用されています。
教育と普及活動
土井利位の業績は、教育現場でも広く紹介されています。学校の理科の授業では、雪の結晶の観察やその美しさを学ぶ教材として利用されています。また、科学館や博物館では、利位の研究を紹介する展示が行われています。
5. 古河市の観光情報
土井利位に関連する観光スポットも古河市には多数あります。以下はその一部です。
正定寺
正定寺は、土井利位の墓所がある寺院で、彼の業績を偲ぶことができます。境内には、利位の顕彰碑や雪華図説に関する展示もあります。
- 所在地: 茨城県古河市大手町7-1
- アクセス: JR古河駅から徒歩約15分
古河市歴史博物館
古河市歴史博物館では、土井利位に関する展示が常設されています。特に、「雪華図説」の原本や関連資料が展示されており、利位の研究成果を詳しく知ることができます。
- 所在地: 茨城県古河市中央町3-10-56
- アクセス: JR古河駅から徒歩約20分
6. 雪の結晶研究の未来
土井利位の研究は、現代の科学者たちにとっても重要な参考資料となっています。以下は、雪の結晶研究の最新動向です。
AIと雪の結晶研究
人工知能(AI)を活用した雪の結晶研究が進んでいます。AIを用いることで、雪の結晶の形成過程や構造をより詳細に解析することが可能となり、新たな発見が期待されています。
気候変動と雪の結晶
気候変動が雪の結晶に与える影響についての研究も進んでいます。温暖化により雪の結晶の形状や構造が変化する可能性があり、これを理解することで気候変動の影響をより正確に予測することができます。
7. 土井利位を題材にした作品
土井利位の生涯や業績は、文学や映画の題材としても取り上げられています。以下はその一例です。
小説
『六花落々』(西條奈加著、祥伝社、2014年)
- 土井利位の生涯を描いた歴史小説で、彼の雪の結晶研究に焦点を当てています。
『雪の殿様』(鷹井伶著、白泉社、2015年)
- 土井利位の業績を基にしたフィクション作品で、彼の人間性や研究への情熱が描かれています。
映画
『十三人の刺客』(1963年、東映、演:丹波哲郎)
- 土井利位をモデルにしたキャラクターが登場する歴史映画です。
『十三人の刺客』(2010年、「十三人の刺客」製作委員会、演:平幹二朗)
- 同じく土井利位をモデルにしたキャラクターが登場するリメイク版の映画です。
8. 土井利位の研究を楽しむためのリソース
土井利位の研究をより深く楽しむためのリソースも充実しています。以下はその一部です。
書籍と解説書
土井利位に関する書籍や解説書は多数出版されています。初心者向けの入門書から、専門的な研究書まで幅広く揃っており、自分の興味やレベルに合わせて選ぶことができます。
- おすすめ書籍:
- 『雪華図説』: 土井利位の原著を現代語訳と解説付きで収録した一冊。
- 『土井利位と雪の結晶』: 土井利位の生涯と業績を詳しく解説した研究書。
4月から再放送が始まった大河ドラマの葵三代で初代藩主の利勝公が活躍しますね。
返信削除活躍しますね。葵三代はまさに大河ドラマという風格です。再放送見たくなりました。
削除雪の結晶、こんなに緻密に描いていたなんて、すごいですね~(*_*)
返信削除雪の結晶の美しさは、とても和みます。
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