2024年3月16日土曜日

磯崎新設計の水戸芸術館:矛盾を超えて共存する芸術空間

題名:【磯崎新】たとえ矛盾しながらでも共存できるように【水戸芸術館】



【磯崎新】たとえ矛盾しながらでも共存できるように【水戸芸術館】
2019年、プリツカー賞を受賞した磯崎新さんは、水戸芸術館の設計者です。 「芸術館設計に対する基本理念」の中で、線的な都市構造から面的な都市構造への変換が重要だと指摘しています。 メインストリートから道を入ると、そこは街の裏側。 そんな水戸の街。 そこで、さまざまな方向から多くの人たちが入れる空間を整備しようと作られたのが都市広場、その敷地こそが水戸芸術館というわけです。
都市広場の役割を担っている、水戸芸術館。




「納豆タワー」と呼ばれて親しまれているのは、都市広場に建つ塔というわけです。
塔には、ふたつの役割があります。遠望されること、展望できること。遠くから眺められて、塔に登れば周囲を見渡すことができる、そんな二重の役割になります。 「納豆タワー」とは、よく形容したものです。茨城県が納豆の名産地であることが由来でしょうし、そこにはどこかユーモラスな要素が含まれているのですが、偶然的とはいえ「わらに包まれた納豆」の姿をだぶらせることもできます。 タワーは正三角形のチタンパネルの組み合わせ。すなわち、同じ正三角形のチタンパネルが4枚で面となる、正四面体の構造というわけです。 正四面体といえば、頂点・辺・面の数が最も少ない正多面体であり、ゆえに、最も安定した構造体です。それはまさしく、アルキメデスの正三角錐。 納豆タワーは、ねじれながら天に向かって舞うような造形なのに、安定感を兼ね備えています。理論を即座に把握しなくても、誰もが違和感と安定感を自然に感じ取っているのではないでしょうか。 違和感と安定感。矛盾にも見える要素。矛盾でありつつも、しっかりと共存できていることが象徴的です。 遠望と展望、遺伝子構造の二重螺旋、正三角形のチタンパネルと正四面体構造による三重螺旋。 磯崎新さんが水戸芸術館に吹き込んだのは、『矛盾しながらでも共存していける』というメッセージかもしれません。 建築物は言葉を何も語らなくても、存在そのもので訴えかけてくるわけです。なにげなく見ている景色から、自然に私たちは受け取れます。たとえ矛盾しながらでも共存している世界が、もうすでに、ここにあることを。 偕楽園では、梅まつりまっさかり。
なお。JR偕楽園臨時駅は、梅まつりに合わせて、3月の土日に利用可能。春分の日(3月21日)にも営業します。
オリンピックカラーのライトアップも!
もちろん「納豆タワー」も、ごらんのように。
ライトアップされた場所には、いろいろな人たちからの視線が交錯しています。都市空間そのものが、まるで劇場みたいです。

【2024年3月加筆】 [Updated March 2024]

### 水戸芸術館の魅力と最新情報

#### 1. 水戸芸術館の概要
水戸芸術館(Art Tower Mito)は、茨城県水戸市に位置する総合文化施設で、建築家の磯崎新氏が設計しました。1990年に開館し、以来、多くの芸術愛好者や観光客に親しまれています。水戸芸術館は、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つのセクションに分かれており、様々なイベントや展示が行われています。

#### 2. 磯崎新氏の設計理念
磯崎新氏は、建築において「矛盾しながらでも共存できる」という理念を持っています。水戸芸術館の設計にもその理念が反映されており、建物自体が一つの芸術作品として存在しています。特に、100メートルの高さを誇る金属製の塔は、28個の連続した正四面体(正三角形のピラミッド)で構成されており、それぞれが異なる角度で配置されています。

### 水戸芸術館の施設とイベント

#### 1. コンサートホール
水戸芸術館のコンサートホールは、680席を有し、優れた音響設計が施されています。国内外のアーティストによるコンサートやオーケストラの演奏が定期的に開催されており、音楽愛好者にとって魅力的な場所です。

#### 2. 劇場
劇場は636席を有し、演劇やダンス、オペラなどの公演が行われています。多様なジャンルの舞台芸術を楽しむことができ、観客に感動を与えています。

#### 3. 現代美術ギャラリー
現代美術ギャラリーでは、国内外のアーティストによる現代美術の展示が行われています。常設展や企画展があり、訪れるたびに新しい発見があります。特に、若手アーティストの作品が多く展示されており、未来の芸術を感じることができます。

### 水戸芸術館の最新情報

#### 1. 2024年のイベントスケジュール
2024年には、水戸芸術館で様々なイベントが予定されています。例えば、春には「現代美術展2024」が開催され、国内外のアーティストによる最新の作品が展示されます。また、夏には「水戸音楽祭」が開催され、オーケストラやソロアーティストによるコンサートが行われます。秋には「水戸演劇祭」が開催され、国内外の劇団による演劇公演が楽しめます。

#### 2. 新しい施設の導入
2024年には、水戸芸術館に新しい施設が導入される予定です。特に、デジタルアートの展示スペースが拡充され、最新のテクノロジーを駆使したアート作品が展示されます。また、カフェやレストランもリニューアルされ、訪れる人々に快適な空間を提供します。

### 水戸芸術館周辺の観光スポット

#### 1. 偕楽園
偕楽園は、水戸市にある日本三名園の一つで、美しい庭園が広がっています。特に、春には梅の花が咲き誇り、多くの観光客が訪れます。偕楽園からは、水戸芸術館まで徒歩でアクセスできるため、観光の合間に訪れるのに最適です。

#### 2. 弘道館
弘道館は、水戸市にある歴史的な建造物で、江戸時代に建設されました。かつては藩校として使用されており、現在では歴史博物館として公開されています。弘道館では、江戸時代の教育や文化について学ぶことができます。

#### 3. 水戸城跡
水戸城跡は、水戸市にある歴史的な遺跡で、かつては徳川家の居城でした。現在では、城跡公園として整備されており、散策やピクニックに最適です。特に、春には桜が咲き誇り、美しい景観を楽しむことができます。

### 水戸芸術館へのアクセス

#### 1. 公共交通機関を利用する場合
水戸芸術館へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利です。最寄りのJR水戸駅から徒歩約15分で到着します。また、バスを利用する場合は、水戸駅から「芸術館前」バス停で下車すると便利です。

#### 2. 自家用車を利用する場合
自家用車を利用する場合、水戸芸術館には駐車場が整備されているため、比較的アクセスしやすいです。特に、イベント時には駐車場が混雑するため、早めの到着をおすすめします。

### まとめ
水戸芸術館は、磯崎新氏の設計による魅力的な建物と、多彩なイベントが楽しめる総合文化施設です。2024年には、新しい施設の導入や様々なイベントが予定されており、訪れる人々に多くの感動を提供します。また、周辺には偕楽園や弘道館、水戸城跡などの観光スポットがあり、一日中楽しむことができます。水戸芸術館へのアクセス方法や最新のイベント情報を参考に、ぜひ訪れてみてください。

この情報が役に立てば幸いです。他に知りたいことがあれば、いつでもお知らせください。

written by 水瀬次郎

オリジナル投稿:2019年3月16日

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