「自分の好きな音楽」というのは、ある時点で過去現在未来を越えた存在になるのかもしれません。
「1984年のヒット曲」は懐かしい音楽ですが、自分が好きな曲として今聴くと『現在の音楽』になっています。現在の心境や波長に共鳴しているからです。
80年代は「ベストテン」や「トップテン」といったヒットチャート番組が賑わっていましたし、オリコンチャートの順位をアーティストも気にしている空気がありました。
もちろん現在でも「ヒット曲」はありますし、つい先日も「ビルボード1位」でK-POPアーティストが注目されています。
ただ、よほど自分からアクセスしないと、知る機会が少ないです。なにげなく街で聴こえてくるとか、立ち寄るお店でいつも流れているとか、そういう感じではなくなっているので。
すぐには思い出せなくても、いろいろたくさん音楽を聴いきたんだろうと感じています。なかには刷り込みのように繰り返し「聞かされた」パターンもあるわけです。当時は「うざったい」と耳障りに感じていた曲が、あらためて聴いたら『こんなに素晴らしかったのか』と気づくパターンもあります。不思議です。
その時その時に「自分に合う」音楽を、とくに考えるでもなく努力するわけではなく、スッとチョイスしやすくなっています。
written by 水瀬次郎